計画
以前、長野県の乗鞍高原に行った時、車道日本最高所(標高約2700m)の場所へ、一度自転車で上ってみたいと思ったのが、事の発端。以後、そのチャンスが巡って来るのが、3年後の2000年夏になろうとは。

チャンスと言うのは、勤続10年で与えられる『ゆとり休暇』と言う物を利用し、1週間かけてなら、乗鞍高原まで行って、帰って来れるかな?と思ったこと。

MTBの準備を整え、テントは借りれたし、1日150kmも走れば、日本海周りで、3日目には高山(岐阜県)入り。4日目に乗鞍に挑戦だ!

アレ?何か表題と違うような気が?ま、そんなことは今は気にしないでおこう。
2000年7月22日(土)
ツーリング初日となった7月22日。天候はしばらくは晴れが続くと言うことで、絶好の出発日和となる。が、盛夏真っ只中、暑さ対策をあまりしてないので、熱中症にだけは気をつけて、水分補給を充分に摂る事としよう。

出発時刻は少し遅めの、AM8:00になってしまった。でも、夕刻まで時間は十分にあるし、計画どおり150kmを目指して、いざ出発。

出発10mもしないうちに気が付いたのだが、荷物がちょー重い。テントと1週間分の着替え、約10kgの負担重量増。少しこれからの事に不安が出てきたのは確か。

走り始めて、10数分。荷物の重さもあまり気にならなくなったので、今日の道程を頭の中で確認することに。まず、琵琶湖湖岸沿いに整備されている、湖周道路にて、彦根、木之本を経由し、国道8号線に入って敦賀入り。本日のヤマ場は、この国道8号線で滋賀県境を越える峠である。そこん所までは、頭に入ってある。

頭の中に入ってなかったのは、想像以上の暑さであった。10数kmごとの休憩は必至。水分を失ってしまうと、命も失う。そんな勢いである。
出発して、約30km地点・・・・・疲れたので一休み
自転車を進めるペースは、まあまあである。これだけの負担重量を背負ってる割に、20数km/hのペースだかんね。しかし、休憩の連続で、思うように距離は伸びない。

平坦な湖周道路にも終わりを告げ、国道8号線入り。時刻は既に、PM3:00前。予定では昼過ぎにここまで来たかったのだが、この暑さ。なんとかならんかねぇ。

そしてここからが、本日のヤマ場である峠越え。精神的に少し参ってきている俺にとって、本当の踏ん張りどころである。手前のコンビニで、十分に休憩をし、いざトライ!

序盤の比較的緩やかな上りは、さほど気にもならなかったが、県境に近づくにつれ、角度を増していく上り坂。途中、歩きで自転車を進めることに。この時、肉体的にもそうなのだが、精神的に疲労はピークを迎えている。

上りの後は、下りがあるのが、世の常識?なんでもそうだ。仕事運、金運、恋愛運。いつまでも上りっぱなしの訳が無い。その後にはやっぱり下りが待ってる。でも、こっちの下りはかなり嬉しい。風を受けての走りは、爽快。足も休められるしね。やっぱ、自転車は下りが楽しい!

順調に下っては行くものの、時刻は既にPM4:00過ぎ。予定を下回ってしまうが、そろそろビバークポイントを探すことにしよう。敦賀市内に入る手前に、コンビニがあったので、そこで地図を確認しようと思う。そんな時、同じチャリダーが現れるではありませんか!早速声をかけ、どこで泊まるのかを聞いてみたところ、敦賀港で船に乗って、北海道へ行くんだと。それはご苦労様です。仕方なく、地図で泊まれそうなところを探すのだが、そのあたりまで行こうと思えば、20km近く行かなければならない。それはとても無理だ!

そんな地図を眺めているうち、敦賀トンネル温泉と言うのが、近くにあるじゃありませんか!取り敢えず、ここに寄ってから、後は決めるでしょ!

早速、自転車を敦賀トンネル温泉へと向け、漕ぎ出す事に。しばらく行って、看板が出てあったので、看板にしたがって進むことに。すると、急激な上り坂があるではありませんか!少し躊躇したが、取り敢えず進むことに。そこに、道を歩く地元のオバちゃんがいたので、情報を仕入れることに。するとまだ2〜3km先なのだそうだ。ただでさえ、一杯になってきてるのに、さらに2〜3kmも、上ることは出来ん!仕方なくあきらめる事にした。

もう、惰性で国道8号線を北上する。海岸線に出てきたあたりで、駐車場のようなところの奥に、空き地があった。しばらくそこん所の様子をうかがって、管理地でもなさそうなので、本日は、ここでビバークすることにしよう。
移動距離: 122.17km
平均速度: 23.3km/h
トータル移動距離: 122.17km
トータル平均速度: 23.3km/h
お気楽放浪記 > MTBツーリング > 2000年7月23日
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